JBL 4333 ・・・38cm 3wayスピーカー
4wayの4343の3way機とも言える4333というモデルがありますが、エンクロージャーがサイコロ型に近く、一般ユーザーには使いづらい形状でした。ただ、大変バランスが良く、バイアンプ駆動でなくても、しっかり鳴るのは魅力的でした。それを4343のような形状にし、各ユニットに4344後期用の新しいものを使用した3Wayスピーカーが、このスピーカーです。
ウーファーは口径38cmの2235H、ドライバーは2425Jでホーン2307+音響レンズ2308、トゥイーターは2405Hです。
ネットワークは3133Aで、エンクロージャーはJBLとサンスイの共同開発のEC-138です。ユニットが新しくなっている分、4333Bより音響特性も改善されています。ただ好みの問題はありますが。
デザインはスタジオモニターシリーズ伝統のブルーです。
低域はやはり38cmウーファーのなせる技で、かなりの迫力です。もちろんJAZZのドラムやベースはいいですが、クラシックもスケール大きく鳴ってくれます。私としては、今流行しているトールボーイ型の20cmクラスのウーファー2個やウーファー+ドロンコーンよりも、無理なくゆったりとそして締まった音の鳴るこのウーファーが好きです。中高域のドライバー・超高域のトゥイーターも定評あるユニットで、非常にバランスがいいです。ドライバーはとても素晴らしいユニットで、切れの良い音から弦楽の艶やかな音まで幅広く聴かせてくれます。さらに、特に2405Hの高域は、私にとってのJBLスタジオモニターの憧れの音でした。
JBLはジャズ・ロック向きだと言われますし、確かにそうですが、エージングや他の機器との組み合わせ次第で、クラシックなども不満なく聴けます。とくにピアノやチェロの音色は素敵です。
また、このホーントゥイーターは私が大変気に入っているもので、ハイハットやシンバルの切れ味は最高です。
JBLは一時期4WAYをスタジオモニターの中枢に据えましたが、現在のラインナップをみても、3WAYになっています。音のつながりや定位の点で、3WAYの方が自然なのでしょう。4343や4344に音圧では一歩譲るように思いますが、うちのスピーカーはユニットのインライン配置が幸いして、定位はよいように感じます。
大きさは、W555×H845×D430mmで、重量は1本で約70kg近くもあります。1980年代の製品で、ウーハーのエッジなどを張り替え修理に出したりしながら、ずっと愛用しています。現代に少なくなってきた大型スピーカーですが、今なお、不満を感じることもなく、新鮮なレベルで再生してくれています。ただ、昔の独身のときのような大音量で聴く機会がかなり減ったのが少し寂しいです。
サランネットはオリジナルのものだと、少し音が遮られるので、上の画像のように、織り目がハニカム状でほとんど遮られないものも作って、そちらを常用しています。