昔、大学に入学した頃、オーディオが欲しかったものです。それまで友達の家にはステレオがあったのに、自分の家には、単体のレコードプレーヤーとラジカセしかなく、レコードの録音も出来なかったのです。自分のオーディオは憧れでした。

そのため、大学に入ったら、アルバイトをしてオーディオをそろえようと思っていました。その頃、欲しかったのが、プリメインアンプはサンスイのAU-D707F、レコードプレーヤーはDENONのDP-55M、チューナーはトリオのKT-1000、カセットデッキはNakamichiの480Z、スピーカーはJBLの4311Bという組み合わせでした。

今思っても、入門には十分すぎるよい組み合わせですが、あわせるとけっこうの合計金額になり、一度にはとてもそろえられないものでした。
結局、そのユニットはどれも購入することなく、スピーカーとアンプは自作し、SONYの安価なデッキとPioneerのチューナーで、私のオーディオライフは始まりました。

何年かした頃には、MaranzのパワーアンプSm-8・プリアンプSc-8、MICROのプレーヤーBL-91、NakamichiのカセットデッキZX-7、DIATONEのスピーカーDS-1000に変わっていきます。
その後、その頃よく訪れていたオーディオ店の視聴室でじっくりと視聴したことが、私のオーディオ人生を変えました。

パワーアンプはAccuphase M-100を2台、プリアンプはAccuphase C-280、プレーヤーはMICROのSX-8000の糸ドライブ、スピーカーはJBLの4345でした。
何枚ものLPを視聴しましたが、

例えば、マリーンの「デジャブ」の中の「ザンジバル・ナイト」などはまさに衝撃的な音でした。100数十ワットという圧倒的な音圧の中で、それでもそれがうるさくない不思議な世界。体をすり抜けていく、ものすごい速さの中低音。
ライブハウスの目の前で演奏されているような切れるようなハイハットやシンバルの音、鼓膜に響くスネアの音。
あの時以来、Accuphase のアンプ、JBLのスタジオモニター、MICROのリモートドライブが私の憧れとなりました。JBL4345の46cmウーファーの音圧は今でも、耳の奥に残っています。
その経験が私のオーディオ原点となりました。以来、その時の音作りがいつも私の根底にあります。